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2020年3月29日 (日)

ELP「恐怖の頭脳改革」である

随分昔の話になるが、今を去ること46年前のこと。もはや約半世紀前のことになる。高校のクラブの先輩達の影響でロックを聴き始めた。真っ先に衝撃を受けたのが「プログレッシブ・ロック」。クラシックとポップス好きの生真面目な高校1年生がいきなり急転直下、「プレグレ小僧」になった。そして、最初のアイドルが「Emerson, Lake & Palmer(略してELP)」。そして、僕が生まれて初めて、自分の資金で買ったアルバムがこれ。

Emerson, Lake & Palmer『Brain Salad Surgery』(写真)。1973年の作品。メンバーはもちろん、Keith Emerson (key, syn), Greg Lake (b), Carl Palmer (ds)。ジャケット・デザインは、映画「エイリアン」のデザイナーとして有名なHR Giger。このHR Gigerの手になるガイコツ・ジャケ、アナログLPでは観音開き仕様で、開けるとギリシア神話に出てくる妖女メドゥーサが現れるという凝った仕掛けである。手にした途端、これはアートだなあ、と感心したのを覚えている。

邦題は「恐怖の頭脳改革」。「Brain Salad Surgery」を直訳すると「脳みそサラダ外科手術」。そもそも直訳の意味は全く理解出来ないし、どう意訳したら「恐怖の頭脳改革」になるのか、当時は全く理解不能だった。ネットの時代になって、キースのインタビュー記事の中に「このタイトルは性的な意味を持つスラングなんだ(cock-sucking の意味らしい)」という文章を見つけた。どうして、こんなプレグレの名作に、そんなタイトルを付けたのか。理解に苦しむ。この邦題、苦肉の策やったんやなあ、と当時の関係者の苦労が偲ばれる。
 
 
Brain-salad-surgery  
 
 
イギリスの賛美歌「エルサレム」をアレンジした「Jerusalem(聖地エルサレム)」で始まる。オルガンをメインに演奏される重厚で印象的なナンバー。グレッグ・レイクのボーカルがこれまた朗々としていて良い。続く2曲目の「Toccata」が凄まじい内容。当時のムーグ・シンセサイザーを駆使した、キースならではの、圧倒的でアグレッシヴなナンバー。これを素直に名演として聴けるかどうかで、このアルバムの評価は分かれるような気がする。

圧巻は5曲目以降、組曲の「Karn Evil 9(悪の教典)」。第1印象から第3印象まで、トータル35分余の大作。この組曲的展開は圧倒的。まさに正統な電子楽器を駆使した交響楽的な音楽、「プログレッシブ・ロック」である。かなり尖った演奏で、ポップスの柔らかいビートに慣れた耳には、ちょっとハードかもしれない。より長い演奏時間で、複雑な転調を繰り返し、ジャズの即興性やクラシック交響曲の壮大な展開と構成を取り入れた、目眩く「理知的ロック」な音世界。その典型的な好例がこの「Karn Evil 9(悪の教典)である。

他の「Still...You Turn Me On」や「Benny the Bouncer」についても出来は良い。ELPのアルバムの中で、トータル・アルバムとして最高の出来だろう。この盤の内容については、書籍でネット記事で語りつくされた感もある。高評価、低評価、解釈は様々だが、僕はこのELPの『Brain Salad Surgery』は、ELPの代表作であり、プログレッシブ・ロックの好盤の一枚だと評価している。
 
 
 
東日本大震災から9年。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
Never_giveup_4
 
Twitterで、松和のマスターが呟く。名称「松和のマスター」でつぶやいております。ユーザー名は「v_matsuwa」。「@v_matsuwa」で検索して下さい。
 

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