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2020年10月の記事

2020年10月 8日 (木)

The Band の「最高傑作」盤

ザ・バンドは、カナダ人4人(Robbie Robertson (gu, vo), Richard Manuel (key, ds, vo), Garth Hudson (key, accordion, sax), Rick Danko (b, vo, fiddle))とアメリカ人1人(Levon Helm (ds, vo, mandolin, g))の5人編成。この編成で極上の「米国ルーツ・ロック」を奏でるのだから面白い。様々な米国のルーツ音楽を取り入れた「小粋で渋いロック」をするバンドなのだが、生粋の米国人は一人しかいない。

しかし、ザ・バンドの演奏する「米国ルーツ・ロック」は、そのジャンルにおいては未だに最高峰に位置し、米国ロックという範疇の中でも「レジェンド中のレジェンド」的位置づけのバンドであることは間違い無い。1960年代後半に出現した「スワンプ・ロック」の要素を強く感じさせるが、ザ・バンドの音世界はその「スワンプ」の範疇に留まらず、幅広に米国ルーツ音楽を取り入れ、ザ・バンド独特のオリジナリティー溢れる「米国ルーツ・ロック」として「独立峰」の如く君臨している。

『The Band』(写真左)。自らのバンドをタイトルに冠したアルバムがある。1969年の作品。デビュー盤『Music from Big Pink』に次ぐ、ザ・バンドのセカンド盤である。デビュー盤は「ザ・バンド with ボブ・ディラン」の雰囲気が仄かに漂い、少なからずディランの影響を聴くことが出来たのだが、このセカンド盤については、完全に「ザ・バンドの音」で統一されている。自らのバンドをタイトルに冠したのも、そうした事情によるものだと推測している。
 
 
The-band-album  
 
 
全曲、珠玉の名曲揃い。冒頭「Across the Great Divide」から、ラスト曲「King Harvest (Has Surely Come)」まで、米国ルーツ・ロックのお手本がずらり、12曲が並ぶ。CDリイシュー時にボートラが追加されていて、正式なアルバム収録曲が判り難くなっているが、アルバムを聴く折には、このオリジナルの12曲で留めたい。ボートラの演奏とは全く事前の異なる、上質の「米国ルーツ・ロック」の名曲名演がオリジナルとして君臨している。

どの曲がどうとか、こうとか、言うつもりは毛頭無い。全曲が素晴らしいのだ。米国の原風景を、幅広に米国ルーツ音楽を取り入れ(アコーディオンやフィドル、マンドリンの活用などもその一環)つつ、ロックのリズム&ビートに乗せて、小粋に渋く演奏していく。もちろん演奏テクニックは全員高い。ロックにありがちな「演奏テクニックに課題がある」なんてことは無い。相当に洗練されたロックンロールの音作りがそれを証明している。

最近、米国ルーツ・ロック志向のポップスが米国で流行っているが、その大きな源のひとつが、この「ザ・バンド」である。その「ザ・バンド」の自らのバンドをタイトルに冠したアルバムがこのセカンド盤。極端に言うと、ザ・バンドを体験するには「この一枚」でも事足りる。ザ・バンドという米国ルーツ・ロックのレジェンド中のレジェンドの「最適なサンプル」がこの盤に詰まっている。シンプルなデザインのジャケも渋くて良好。名盤である。
 
 
 
東日本大震災から9年7ヶ月。忘れてはならない。常に関与し続ける。がんばろう東北、がんばろう関東。自分の出来ることから、ずっと復興に協力し続ける。
 
Never_giveup_4
 
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