Derek and The Dominos『In Concert』
昔から、手に入れたいな、と思っていても、なかなか踏ん切りがつかずに、この歳まで、買えずにいたアルバムが結構ある。特に70年代ロックのアルバムに、これが多い。
高校時代〜大学時代は資金力が無いので、購入するアルバムは厳選しなければならぬ。スカ盤を掴まされたら、最低1ヶ月は後悔するからね。出来るだけ沢山の雑誌の評論を読み漁って、正確な情報を掴んで、なけなしの資金を持って、レコード屋へ通ったもんだ。
Derek and The Dominos『In Concert』(写真)。1970年10月23 & 24日のライヴ録音。1973年1月のリリース。ちなみにパーソネルは、Eric Clapton (el-g, vo), Carl Radle (b), Bobby Whitlock (p, Hammond, vo), Jim Gordon (ds, perc)。エリック・クラプトンが所属したグループ、デレク・アンド・ザ・ドミノスの唯一のライヴ盤。
そんな「昔から、手に入れたいな、と思っていても、なかなか踏ん切りがつかずに、この歳まで、買えずにいたアルバム」の1枚。エリック・クラプトン主宰のデレク&ドミノスの「イン・コンサート」(LP時代はこのタイトル)である。現在の最新のCDでは「ライヴ・アット・ザ・フィルモア」というタイトルで出ている。「イン・コンサート」から追加した5曲を収録、デジタル・リマスター2CDである。
デレク&ドミノスといえば、あの「レイラ」を作った、エリック・クラプトン主宰の伝説のバンドである。では、高校時代から今まで何故に手に入れるのを躊躇したのか。
まずは、あの名曲「レイラ」が入っていない。次に、LP時代から2枚組で単純に「値段が高い」。「レイラ」に比べてジャケット・デザインが平凡(上記写真左を参照)。いろいろな評論家の評価を読むと、一様に「イマイチ的な評価」。
以上が原因で、高校時代から、レコード屋で一度は意を決して手に取るのだが、最終的に棚に戻してしまう、気の毒なアルバムである。であるからして、LPと同じ内容でCD化された時も、やっぱり、一度は意を決して手には取るのだが、最終的には棚に戻してしまうのであった。
しかし、1994年にリイシューされた2CDの『Live at the Fillmore』が優れもの。「イン・コンサート」から5曲を追加収録、加えて、デジタル・リマスター仕様。
で、その内容は、というと、これがなかなかなのである。確かに、最初の2〜3曲はちょっと平凡な演奏が続くが、Disc1の5曲目「Have You Ever Loved A Woman」あたりから俄然、クラプトンが弾きまくり始める。
Disc2になったら、もうノリノリのバリバリの弾きまくりである。全体的に、クラプトンが弾きまくっていて、彼自身がこの時代が最も指が動いていたと言うように、素晴らしいギター演奏を聴くことができる。いい音出してます。しかし、当時の評論家の「イマイチの評価」ってどこから出て来たんだ。
でも、日本盤が発売された当時は、やっぱり買わなかった。「イマイチの評価」のアルバムにしては高額のだ。今回は、ネット・ショップにて、米国盤にて割安で、しかも割引が効くという特典があって、やっとのことで手に入れた。初めて「買おうかな」と思ったのが1975年だから、31年経って、やっと手に入れたことになる。
LP時代の「イン・コンサート」は曲数が少なく、やっぱり無理して買わなくてもよかったかな、と思うけど、この5曲追加のCD2枚組の「「ライヴ・アット・ザ・フィルモア」は、買って良かったと思う。日本語解説は必要ない、という方は、是非とも米国盤をどうぞ。割安感ありますよ(笑)。
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